棒鱈は、主に京都を中心に関西で食されるおせち料理の一つです。中でも「いもぼう」と呼ばれる、海老芋と棒鱈の炊き合わせは京料理として有名です。
完全に水分が抜けてカラカラになるまで干した棒状の鱈を、三日から長くて一週間ほどたっぷりの水に浸して身を戻してから調理します。天日干しにされることで鱈のうまみが凝縮されておいしくなる上に、時間をかけて戻すことでほろっと柔らかい食感が味わえます。
元はと言えば、北海道や東北の海で獲られていた鱈を加工して、保存食として関西に広めたことが始まりです。そこから「たら(鱈)ふく食べられる」と語呂が合わせられ、「一年間食に困りませんように」と願いが込められて食される縁起物となりました。
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