日本では古来より長寿の方には、それを祝福し、またその長寿にあやかるという儀礼があります。これは節目節目の年齢で行われますが、基本的には数え年を用いた年齢が使われます。数え年とは生まれた年を1歳とし、元旦を迎えるごとに一つずつ年を重ねていくという方式です。つまりこの場合には誕生日は関係ありません。しかし近年ではより一般的に用いられている、満年齢を使うケースも増えています。長寿祝いには様々な種類があることは先ほども述べた通りですが、ここではまず、それらについて紹介していきましょう。まず還暦です。これは61歳のお祝いとなっています。そして70代には、古稀という70歳のお祝い、また喜寿という77歳のお祝いがあります。80歳では傘寿、88歳では米寿、90歳では卒寿と、99歳では白寿というように種類は非常に多いです、このような節目ごとの年齢になると、誕生日や敬老の日に家族や親戚が集まって盛大にお祝いを行うのが長寿祝いの特徴です。
長寿の内祝いとは長寿の喜びの気持ちをお赤飯やお餅などの品物に変えて、お世話になった方々への長寿のお祝いの記念としてお配りするものです。本来はお祝いをいただいた方にお返しするものではなく、お祝いをいただいていない時でも品物を配ることで一緒に祝っていただきたいと贈る品物のことをいいます。家族のみならず親戚を集めるなどたくさんの方に祝っていただくうえで、長寿内祝いは必要なものだといえます。しかし最近は、長寿祝いをしない方も結構増えてきています。この理由は様々ですが、多くの場合には周囲の人間が面倒がってしまうためということが主な理由となっているようです。そのために、長寿内祝いも必要ではないと思っている方も珍しくありません。しかし、このようなお祝いは積極的にしてあげるのが良いという考えが一般的です。祝われる本人が望む限りは、何らかのお祝いをしてあげるのが、やはりベストな選択肢です。長寿祝いのギフトをもらうだけでも嬉しいものですし、さらに長寿祝いをしてもらうことで、長寿内祝いをされる方もいらっしゃいます。こういったやりとりを楽しみにされている方も少なくありません。何よりも家族や親戚が自分の周りに集まって、周囲が賑やかになれば、それだけで元気が出て長生きのエネルギーになることも珍しくありません。近年では一人暮らしのお年寄りも増えてきています。家族と疎遠になることで孤独を感じることは、長寿には悪影響と言えるでしょう。このような孤独な状態から救うためにも、長寿のお祝いは良い機会だと捉えることができます。
長寿のお祝いにはギフトを贈るケースが多くありますが、選び方に悩まれることも珍しくありません。基本となるのは色を大切にすることです。長寿のお祝いには、還暦ならば赤、白寿ならば白などと、それぞれ決まったテーマとなる色があります。ですからこれに従った色の品物をプレゼントするのが良いでしょう。古くは還暦には赤いちゃんちゃんこをプレゼントするなど、決まったものが贈られるケースがほとんどでしたが、現在ではその種類は多岐に渡ります。またその祝いの名称に関わる品をプレゼントするケースも珍しくありません。食器や置物などが喜ばれるので、定番となっています。また本人の健康状態が良ければ旅行に誘ったり、食事会を開いたりすることも多いようです。長寿内祝いと言って、祝われた側の人間がお返しをするケースもあります。長寿内祝いの選び方は、人によりますが、これも食器や置物などが多いですが、特にこのようなお返しを行わないことも珍しくありません。
画像はイメージです。