お中元を何らかの理由で断らなければいけない場合、断る方法やマナーは気になるところでしょう。相手の気持ちを尊重するためにも、丁寧な断り方が求められます。
今回は、お中元の断り方や断られたときの対応方法などについて詳しく解説します。
お中元は一般的な慣習ですが、断ること自体は失礼とはされていません。状況や事情によっては、お中元を受け取らない方が適切な場合もあります。例えば、贈り主との関係が親密ではない場合や、自身が公職に就いている場合、お中元の贈り主が法的または倫理的に問題がある場合などです。また、多くのお中元を受け取ってしまうと、お返しの費用が負担になる場合もあります。お中元を断ることは一般的には問題ありませんが、丁寧な言葉遣いや誠意をもって断ることが重要です。
お中元を断る際には、丁寧な方法で伝えることが大切です。お礼状を送る、電話で伝える、あるいは断り状を添えて返送するなどの方法があります。相手との関係性を考慮しながら、最適な方法を選びましょう。
お中元を受け取った際には、お礼状を送ることで丁寧な断り方ができます。お礼状には、お中元を送ってくれたことへの感謝の気持ちを述べつつ、今後はご遠慮させていただきたい旨を丁寧に伝えます。手書きのお礼状は、より心のこもった断り方になります。
電話で直接、感謝の気持ちと断りの旨を伝えることも一つの方法です。電話での断り方は、相手と直接コミュニケーションが取れるため、より丁寧に伝えられます。ただし、相手の都合を考慮して、時間帯や曜日などは適切なタイミングを選ぶことが重要です。会話の流れとしては、以下のようなパターンが想定されます。
A「もしもし、〇〇さんですか?」
B「はい、〇〇です」
A「先日はお中元を送っていただき、ありがとうございました。おいしくいただきました」(まずはお礼を述べる)
B「いいえ、気にしないでください。喜んでいただけたなら何よりです」
A「実は、季節のご挨拶の品はご遠慮しております。今後はどうぞお気遣いなさいませんようにお願いいたします。ご理解いただけますでしょうか」(お断りする旨を丁寧に伝える)
B「そうですか、分かりました」
A「ありがとうございます。またお会いできる日を楽しみにしています」(お付き合い自体を辞めたいわけではないことを伝える)
B「こちらこそ。またお会いしましょう」
立場上お中元を受け取れない場合や、何度お断りしても送られてくる場合は、断り状を添えて返送するのも一つの方法です。断り状には、お中元を送っていただいたことへの感謝の気持ちと、受け取りができない旨を明確に伝えます。丁寧な文章で相手に伝えることで、誤解や不快な思いを避けられるでしょう。
お中元を断るときの例として、以下の文を参考にしてください。
いつもお世話になっております。この度はお中元を送っていただき、心より感謝申し上げます。
日頃よりお世話になってばかりで恐縮しております。
ご厚意はありがたく存じておりますが、今後はこのようなお気遣いはなされませんようにお願い申し上げます。どうかご理解いただけますと幸いです。
またゆっくりお会いできればと思っております。
時節柄、どうぞご自愛くださいませ。
また、簡易な内容として、以下のような文面も考えられます。
いつもお世話になっております。先日はお中元を送っていただき、心から感謝申し上げます。
しかし、近年は私事によりお中元を受け取ることが難しい状況にございます。
誠に申し訳ございませんが、ご理解いただけますと幸いです。
今後も何かとお世話になることと存じますが、何卒よろしくお願い申し上げます。
もし、お中元を贈った相手から受け取りを断られたら、お詫びの手紙を送りましょう。断ったことで、相手も申し訳なさを感じているはずです。「かえってご負担になったようで心苦しい限りです。心よりお詫び申し上げます」などとお詫びの気持ちを伝えましょう。
先方は「慣習に沿った贈り物は堅苦しい」「お中元やお歳暮の贈答はそろそろやめにしたい」などと感じているのかもしれません。お中元やお歳暮ではなく、「お好みに合いそうなものを見つけたので」「とてもおいしかったので」というトーンで、時期にこだわらずギフトを送るのもよいかもしれませんね。
お中元を断られた相手には、感謝の気持ちを伝えることが重要です。お礼をしたいときにお電話や手紙でお礼を伝えたり、近況をご連絡したりするのもよいでしょう。相手との関係性を考慮して、適切な方法を選ぶことが大切です。
お中元を断られた相手には、まずは直接電話や手紙で感謝の気持ちを伝えましょう。相手のことを思いやり、お中元の心遣いに感謝する言葉を丁寧に述べます。また、これからも関係を大切にしていきたい旨を伝えることで、相手との信頼関係を深められます。
例えば、手紙での表現方法を考えてみましょう。まず、手紙の冒頭で相手の名前を使って丁寧に挨拶し、お礼の意を述べます。次に、お中元の品物やその気配りに感謝する言葉を伝えてみてください。最後に、今後も良い関係を築いていきたい旨を伝え、相手の反応を待ちます。
電話での場合は、相手の都合を考慮し、忙しいときには後ほどかけ直すなど配慮を示します。電話では、声のトーンや表情が伝わりにくいので、言葉選びや話し方に注意しましょう。相手の反応を聞きながら、感謝の気持ちを伝えることが重要です。
これらの方法を通じて、お中元を断られた相手に対する感謝の気持ちが適切に伝わります。相手の立場や好みを考慮し、丁寧なコミュニケーションを心がけましょう。
お中元を断る際のマナーや方法、そしてお中元を断られた場合の適切な対応について解説しました。お互いの気持ちを尊重し、丁寧なコミュニケーションを心がけることが大切です。状況や相手との関係性に応じて、適切な断り方やお詫びの伝え方を意識しましょう。
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