作り手のこだわりをレポート
Vol.1 「ヤマダイ株式会社」様
どこでも手軽に楽しめる
「ご当地の味」を見事に再現
「ニュータッチ」をはじめ、「手緒里めん」「凄麺」ブランドなどを生み出した、日本を代表する乾麺・即席麺メーカー、ヤマダイ株式会社。わずか数分で生麺のような“ツルツル・モチモチ” とした食感の「凄麺」誕生秘話から、ものづくりへのこだわり、そして地域の方々との交流など、「ヤマダイのおいしい!」をお伝えします。
製麺業からのスタート
ヤマダイ株式会社は1948 年、大久保製麺として小麦を製粉し、乾麺のうどんを製造する製麺所を創業しました。その後、1960年代にインスタント麺が一大ブームとなり、創業者である大久保周三郎が茨城県結城郡でインスタント麺の開発を始めました。インスタント麺の「ヤマダイラーメン」からスタートし、カップ麺ブームに乗ってロングセラー商品である「ニュータッチヌードル」を開発しました。新しい商品や味を感じさせることから「ニュータッチブランド」と名付け、東日本のメーカーとして初めてカップ麺「ニュータッチヌードル」を発売しました。
おいしさを追求した「麺」の誕生
時代が変わり、インスタント麺は成熟した市場となり、品質が問われるようになりました。ヤマダイも“ ニュータッチブランドのフライ麺” で一定の評価をいただいていましたが、“ 品質の良い美味しい麺を作りたい”という思いから、 “ 美味しさで選ばれるカップ麺” を目指し、ノンフライ技術の開発に着手しました。製麺に長年携わってきたメーカーとして、小麦や水の扱いなど、長年培った技術力を基に、革新的なアイデアで生み出されたノンフライ独自製法で特許を取得し、ツルツル・モチモチとした食感を「噛み応えや喉ごし」を通じて味わえる麺が完成し「凄麺」ブランドが誕生しました。
自宅にいながらご当地の味を再現、
「凄麺 ご当地シリーズ」にたどり着くまで
ヤマダイはものづくりにおいて、開発力で会社を成長させることを目標とし、商品開発に力を注いできました。新しい商品や味の開発に取り組むため、市場で人気の高いラーメンのリサーチや佐野や喜多方などのご当地ラーメンを食べ歩き、麺やスープの種類、麺とスープの相性などを探しラーメンに関する様々な知識を自社内で蓄積していきました。
革新的なノンフライ麺を使用したブランド「凄麺」は、第1号商品「これが煮玉子らーめん」から始まり、様々な商品を展開する中で、ご当地の魅力に触れ、「凄麺ご当地シリーズ」が誕生しました。ご当地の味を再現するため、各地の店舗へ足を運び、多くの方々の意見を伺いながらリサーチと研究を重ねています。そして、約1年から3年の時間をかけて商品開発を行っています。味にこだわるため、原料の調達や具材、スープに合う麺の形状、具材の切り方や調理法についても地元の方や専門家と話し合いを繰り返し、試行錯誤しながら商品を作り上げています。
2024 年12 月現在、「凄麺ご当地シリーズ」は北海道から沖縄まで27 種類を販売しています。
カップ麺に込めた想い
消費者ニーズに応えるための社会活動として、アレルギー食材を使用しない商品の開発とフードロスを減らす取り組みを行っています。一部の商品は国産素材にこだわり、アレルギー食材を減らし、より多くの方に「このカップ麺が食べたい」と思ってもらえる、“ カップ麺を超えたカップ麺”を提供することを目指しています。麺の美味しさはもちろんのこと、スープや具材、そして地元の方々の気持ちが詰まったカップ麺をお届けします。

取材を終えて
今回は「凄麺」を製造するヤマダイ株式会社様にお伺いし、工場内の見学とインタビューをさせていただきました。
機械化が進む中、最後は人の手で丁寧に作業をされている姿が印象的でした。消費者を一番に考えた商品作りの背景には、多くの人とのコミュニケーションがあり、人を大切にしているからこそ美味しいものが作られるのだと感じました。
2026 年に25 周年を迎える、おなかと心を満たしてくれる「凄麺」。わずか数分で生麺のようなツルツル・モチモチとした食感は、カップ麺とは思えないクオリティです。
ぜひ、様々な味の「凄麺」をお楽しみください!
〒300-3598 茨城県結城郡八千代町平塚4828
TEL:0296-48-0511