あなたはいくつ知っていましたか？
香典返しの相場とタブー

「香典返し」の相場の目安は

香典返しの相場は「いただいたお香典の「半返し（半額）」程度」というのが一般的。とはいえ、お香典の額は様々でしょうから、香典返しもそれに応じて何種類か用意することになります。葬儀までは特にやるべきことが多くて混乱しがちですが、「どなたにいくらお香典をいただいたか」をきちんと控えておきましょう。

「3分の1返し」でよいケース

親族や身内による多額の香典は、葬儀に使ってほしいという意味がありますので、3分の1〜4分の1程度としても問題はありません。なお、高額になると香典返しにふさわしい品物が限られるので、カタログギフトを使うのも良いでしょう。お返しの額を明らかにしなくて済むうえに、相手に故人を偲ぶためのものを好きに選んでもらえます。

また、一家の主が亡くなった場合や、幼い子どもが遺族となった場合は、香典の3分の1程度を返すか、あるいは香典返しを行わなくても良いとされることがあります。これは、働き手を失ったことによる経済的な不安や、これから子どもにかかる経済的な負担を慮ってのことです。香典返しをしない場合は、お礼状などを贈って感謝の気持ちを伝えるようにしましょう。

かつて、地域によって香典返しの相場が異なっていた時期があります。主に、関東ではいただいた香典の半分、関西では3分の1程度とされていました。ただし、現在は全国各地から参列者が訪れるケースも多く、一概に東西を区分するのも難しくなっており、一般的には半返しとしておけば差し障りはないでしょう。

「当日返し」の相場の目安は

「当日返し」は皆様に同じ品物を

本来、香典返しは忌明け（四十九日）後に贈るものでしたが、近年は葬儀当日に香典返しを差し上げる「当日返し（即返し）」もよく見られます。この場合、いただくお香典の額に応じてというわけにはいきませんから、弔問客皆様に同じ品物をご用意します。だいたい、「半返し（半額）」程度の品物を選ばれる方が多いようです。

多くいただいた方にはあらためてお礼を

香典返しの倍額以上になるような金額のお香典をいただいたときは、忌明け過ぎにあらためてお礼の品を用意します。予算は「いただいたお香典の「半返し（半額）」から、当日返しの分を引いた程度」を目安とするとよいでしょう。

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香典返しの「タブー」

「不祝儀は残さない方がいい」という考えから、一般的に香典返しには「すぐ使ってなくなる＝消えもの」を贈るとされています。ただし、肉・魚は宗教的な影響などもあり、古くから避けられてきました。また、お茶や飲み物も定番のひとつですが、お酒は神事などお祝いによく用いられることから、香典返しとしては不向きと見られることもあります。
商品券など金額が記載されている金券類も、金額があからさまになることから、快く思わない方がいることを覚えておきましょう。

会社名義で香典を受け取った場合

会社からいただいた香典には注意が必要です。贈り主が会社や法人なのか、役職者個人なのか、社員有志が連名なのか、によって、香典返しのパターンも異なるためです。会社や法人名義の香典については、福利厚生費として経費で賄っているのが一般的なので、香典返しを行う必要はありません。
注意したいのが、社長などの役職者が名義の香典。生前の故人と深い付き合いがあったなどの理由から、個人的に香典を行ったという可能性があります。このような場合は香典返しを行いましょう。
ただし、役職者の名義であっても、その香典が個人によるものなのか、会社としてのものなのか、判別しづらいケースがあります。香典返し相当の大きな菓子折を用意しておき、会社名義の場合はいつでも社員に配れるようにしておく、といった準備をしておくと安心です。
社員有志による連名で香典をいただいた場合は、ひとりひとりの香典の額がわかりません。このような場合は個別に分けやすい菓子折りなどを持っていくとよいでしょう。

連名での香典を受け取った場合

複数の友人による連名での香典をいただくケースもあります。このような場合は、総額から1人あたりの金額を算出し、その「半返し（半額）」程度の香典返しを個別に行うようにしましょう。
ごく親しい間柄であれば、香典返しを直接渡しても問題ありません。ただし、返礼漏れには注意しましょう。連名した友人のうち、誰かが受け取っていないようなことがあっては失礼になります。
香典返しの相場の範囲内であれば、品物は香典返しとして一般的なもので差し支えありません。1人あたりの金額が少額となる場合は、小分けにされた菓子などを贈るのでも良いでしょう。たとえ少額の場合でも、相手から香典返しを辞退する意志が示されていないのであれば、何らかの形できちんと行うことが大切です。

おすすめなのは「カタログギフト」

「カタログギフト」は、具体的な金額が記載されておらず、ご予算に応じて価格が細かく選択できるメリットがあります。金券類のようにお好きなものを手にしていただけて、香典返しとしても失礼にはあたりません。また、直接贈ることはタブーといわれる「肉・魚・酒」も、カタログギフトを手にされた方が申し込むのであればマナー違反ではないという考え方が一般的です。
思い出の形は人それぞれ。皆様に、それぞれ故人のことを偲べる品物を選んでいただくというのもいいものではないでしょうか。

香典返しをしない場合

香典返しをしなくても良い場合として、主に３つのパターンがあります。

1.弔電やお悔やみの手紙のみをいただいた場合
2.故人や遺族の意志により、香典返しの代わりに寄付をした場合
3.香典返しを辞退された場合

このような場合は、香典返しをしなくても失礼にはあたりません。なお、いずれの場合もご挨拶状やお礼状を送付し、法要が執り行われたこと、及びお礼を伝えるのを忘れないようにしましょう。また、２の寄付を行った場合については、会葬礼状のなかで寄付をしたことを報告するようにします。

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