お中元の渡し方は?手渡しのマナーや品物に添える一言を紹介

お中元の渡し方は?手渡しのマナーや品物に添える一言を紹介

「日頃の感謝の気持ち」をお贈りするお中元。直接伺って、手渡ししようと考えている方もいるでしょう。お中元を手渡しする場合には、いくつか気を付けておきたい点があります。渡し方にもマナーがあるので、事前に確認しておきましょう。今回は「手渡しするときの注意点」について紹介します。

お中元の渡し方と感謝の伝え方

お中元の渡し方は、手渡しと郵送の2種類あります。それぞれのケースで相手へ感謝を伝える方法を紹介します。

●手渡しの場合は直接伝える

お中元は対面で直接渡すのが、最も丁寧な贈答方法です。お中元を贈る相手の自宅や会社まで無理なく行ける距離で、スケジュールが合う場合は直接持参してみてください。お中元を手渡しする場合は、品物を渡す際に一言添えることで相手に感謝を伝えます。

●郵送の場合は送り状で伝える

郵送の場合は、手渡しのように直接顔を合わせて感謝を伝えられません。そのため、品物に先立って送り状を届けるか、品物に添え状を同梱するのがマナーです。送り状はハガキや便箋を使って手書きで作成すると、より相手に気持ちが伝わるでしょう。

手渡しでお中元を贈る準備

お中元を手渡しする場合、訪問日時や身だしなみにも配慮することで、相手へ感謝の気持ちが伝わりやすくなります。ここでは、お中元を手渡しするための準備方法について紹介します。

●先方の都合を伺う

お中元をお渡しすると決めたら、できるだけ早く先方の都合を伺って訪問する日時を決めましょう。電話でも構いませんが、目上の方や特にあらたまった場合、手紙で確認する方が良いでしょう。
ある程度日にちに余裕をもたせ、先方が都合のいい日にちを確認します。すでに贈り物を準備したあと日にちの確認をしたら、都合のつく日がお中元の時期を外れていた…ということもあります。その場合は熨斗の表書きを書き直さなくてはなりません。まずは伺う日にちを確認してから贈り物選びに入る方が無難だと言えます。

●伺う時間にも配慮する

一般的に朝は忙しく、お昼時や夕飯の準備に入らなくてはならない夕方以降も避けたいものです。常識的な訪問時間としては、10時〜11時、14時〜16時辺りと言えます。日にちを確認する際、併せて伺う時間についても触れておきましょう。
約束を守るのは人づきあいの基本。遅刻はご法度です。トラブルがあっても大丈夫なように、できるだけ時間に余裕をもって伺いましょう。万が一交通事情などでどうしても遅れてしまいそうな場合、電話で事情を説明し、到着しそうなおよその時間を伝えておきましょう。
余裕をもって着いたとしても、10分も20分も早く訪問するのは、先方にも迷惑がかかる可能性があります。先方は確認した時間に合わせて準備しているかもしれません。思いがけず早く到着してしまうと、先方の準備が間に合わず慌てさせてしまうことも。少し時間がある場合は離れた場所で時間を調整し、2〜3分前、早くても5分程度前に訪問する気遣いも必要です。

身だしなみを整える

相手に気持ち良く出迎えてもらえるよう、当日は身だしなみにも気を使いましょう。ビジネスシーンであれば、清潔感のあるスーツを選べば問題ありません。
プライベートであれば、シャツとスラックス、ワンピースなど、上品できちんとした印象を与える私服を選ぶと良いでしょう。男女共に膝上丈のボトムスはカジュアルな印象になるため、あまりおすすめしません。
また、靴を脱ぐ可能性も十分にあるため、靴下もしくはストッキングを履き、素足は避けるようにしてください。

手渡しするときのお中元の包装方法

お中元の渡し方は?手渡しのマナーや品物に添える一言を紹介

自分の身だしなみだけでなく、渡す品物の体裁を整えることも大切です。
お中元は包装紙や熨斗(のし)紙で包装して渡します。また、持参する道中に汚れないように対策することもポイントです。ここでは、お中元を持参する場合の包装について紹介します。

●「外熨斗」で包装する

手渡しの場合は、包装紙の上から熨斗紙を巻く「外熨斗(そとのし)」で包装します。ただし、現在一般的に使われている熨斗紙は、あくまで略式的なものです。かしこまる相手には、熨斗をつけて水引をかけると良いでしょう。
お中元の熨斗は、外側が白、内側が赤の紙が折り畳まれて金の飾りがついた「玉檀熨斗」を使うのが一般的です。サイズは商品に適したものを選んでください。
水引は、縁起の良い蝶結びを選ぶのが一般的です。蝶結びをベースにしたデザイン性の高いアレンジ水引もありますので、相手の好みに合わせて選んでみてください。また、水引にゴムが取り付けられた商品や、アレンジされた商品であれば簡単に取り付けられます。熨斗も水引も通販サイトや文具店などで購入可能です。
表書きは上段に「お中元」または「御中元」と書き、下段に自分の名前を記載します。法人名義で贈る場合は、社名も一緒に記入しましょう。

●品物は風呂敷または紙袋で包む

持ち運ぶときに品物が汚れないよう、風呂敷または紙袋に入れて持参します。店舗で購入した場合は、お渡し用の紙袋を別途もらっておき、当日はその紙袋を使うと良いでしょう。
より丁寧に渡したい場合は、風呂敷包みが適しています。風呂敷は次のように包みましょう。

1.裏側を上にして風呂敷を広げ、中央に品物を乗せてください。品物は風呂敷の辺から45度傾けて置きます。

2.手前の角を品物にかぶせます。

3.奥の角も同じようにかぶせて、余った部分は下に巻き込みます。

4.左右の角を持ち上げて、品物の上で真結びします。

5.結び目を整えたら完成です。

渡すときは風呂敷・紙袋から取り出して手渡すのが一般的です。風呂敷も紙袋も包装紙に汚れがつくのを避けるためのものですので、相手に渡した後は持ち帰るようにしてください。

お中元を手渡しする流れ

お中元の渡し方は?手渡しのマナーや品物に添える一言を紹介

相手のご自宅や会社でお中元を手渡しする流れを、ケース別で紹介します。基本は室内に上げていただいて手渡しますが、忙しい方であれば玄関先の挨拶のみで失礼することになるかもしれません。状況に合わせて柔軟に対応しましょう。

●玄関先で渡す場合

多忙な相手の場合、玄関先のみでの挨拶になることもあります。
玄関先でお中元を渡す場合、まずは風呂敷や紙袋から品物を取り出します。風呂敷・紙袋をすぐにしまったあと、表書きが相手の向きになるよう両手で品物を持って、一言添えながら手渡してください。
立ったまま風呂敷や紙袋を取り外すことになるため、手荷物が多いとうっかりお中元を落としてしまいかねません。風呂敷や紙袋をしまいやすい、口の大きな鞄を持っておくとスムーズに渡せるでしょう。

●室内に通された場合

応接間などに通された場合、まずは時間をとっていただいたことに対する感謝を伝えましょう。次に、風呂敷や紙袋から品物を取り出して、傷や汚れがないかチェックしてください。問題なければ、表書きが相手の向きになるようにして両手で手渡します。手渡すときには、感謝を伝える一言を添えるのがポイントです。

●おもてなしを受けたら

贈り物をもって訪問すると、おもてなしをしてくれる方も多いはず。「感謝の気持ちを込めて贈り物をしたはずが、結構なおもてなしを受けてしまった」といった場合、その心遣いは快く受けましょう。大切なのは「丁寧に渡すことを心がける」ことと、「先方との時間を楽しむ」こと。せっかくのおもてなしも「結構です」と手をつけないで帰るのは逆に失礼にあたります。訪問のために準備していただいたおもてなしは、ありがたく受けてください。そして日を改めて感謝の気持ちを手紙にします。先方も「喜んでくれた」ことを嬉しく感じるはずです。

一見難しそうに感じる日本の作法ですが、あまり堅苦しくなる必要はありません。念のため作法を覚えておくのがベターではありますが、基本は「感謝の気持ちを伝える」こと。作法を重んじるばかりに表情がこわばったり、気持ちをきちんと伝えられなかったりしては本末転倒です。いちばんは「相手を思いやる」ことだと覚えておきましょう。
先方との話に花を咲かせ、贈り物以上に価値のあるお中元の訪問にしてくださいね。

お中元に添える一言を考えるポイント

お中元を渡すときに添える一言は、感謝の気持ちが伝わるようにしたいものです。ここでは、お中元に添える一言を考えるときに参考になるポイントを紹介します。

●品物に合わせてアレンジする

贈り物を楽しんでほしい気持ちが伝わる一言を添えると良いでしょう。例えば、ゼリーや水羊羹の場合は「よく冷やして召し上がってください」、賞味期限の短いものは「お早めに召し上がってください」など、おいしく食べてもらえるような言葉を添えると好印象につながります。

●過度な謙遜や自慢には注意

贈り物を渡すときの言葉で、「つまらないものですが」という常套句を思い浮かべる方も多いかもしれません。しかし、品物の価値を卑下するような一言は、相手の気分を害してしまう可能性もあるため使用を避けましょう。また、「買うまでに1時間も並んだ」といった苦労話や自慢話もあまり好まれません。

【例文】お中元を渡すときの一言の文例

・心ばかりの品ですがお納めください。
・日頃の感謝の気持ちとして〇〇をお持ちしました。
・こちら、夏のご挨拶の品です。お納めいただけますと幸いです。
・みなさんでご賞味ください。
・こちら、ぜひご家族でお召し上がりください。
・〇〇さんのお好きな〇〇をお持ちしました。よろしければご賞味ください。

まとめ

お中元の渡し方は、手渡しが最も丁寧な方法です。お中元をきっかけに、日頃お世話になっている方へ季節の挨拶に伺ってみてはいかがでしょうか。訪問時は、相手に失礼のないように時間や身だしなみ、包装にも気を遣いましょう。品物を渡すときには相手を気遣う一言を添えると、感謝の気持ちをより伝えることができるでしょう。
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